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事業再構築補助金(第9回)の採択実績を更新しました。
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事業再構築補助金の第10回公募まであと1週間を残すところとなりました。
第9回公募で残念ながら不採択となった方も、第10回締め切りに向けて計画書の修正を行っておられるところかと思います。
第9回公募は、全体では41%の採択率と、過去数回の公募回と比較してもやや低めの採択率です。不採択となる理由は書類の不備や要件不足もありますが、記載すべき審査項目に十分触れられていない場合も考えられます。
事業再構築補助金は不採択の場合事務局へその理由を聞くことができます。
そこで、今回はどのような不採択理由があるのか、何について触れれば改善できるのか、その一例をご紹介させていただきます。不採択理由の例と改善ポイント
【事業化点】
- 事業化に向けて競合他社の動向を把握したうえで、市場ニーズを考慮することがより必要。
- 補助事業の課題とその課題の妥当的な解決方法の検討がより求められる。
- 本事業の目的に沿った、事業実施のための体制面、人材・事務処理能力等、補助事業を適切に実施できる人材がいるか。
- 既存事業とのシナジー効果がもう少し検討が必要。
- 補助事業の成果が、価格的・性能的に優位性や収益性を有していることをはっきりと記載すると良い。
→ターゲット市場における競合他社はいるか/ターゲット分野に注力しているか(市場が盛り上がっているか)/競合他社の製品・サービスと比較して自社がどのような点に優れているか
→自社の解決すべき課題とその解決方法が適切か/自社の強みを活かし差別化が実現できるか
→社内に事業を実施できる人はいるか/無関連多角化の場合、従業員や代表者の前職、副業等で活かせる知識はあるか/外部の協力体制はあるか
→既存事業の強みをどのように活かせるか
→同業他社と比較して当社の製品・サービスはどこが優れているか/競争を回避し継続的に売上・利益が確保できるような差別化戦略が構築できているか
【再構築点】
- 事業再構築指針に沿った取り組みであることを、はっきりとわかりやすく記載することが必要。
- 新たに取り組む事業の内容が、ポストコロナ、ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した感染症などの危機に強い事業になっていることを詳しく記載すると良い。
- 既存事業における売上減少が著しいなど、深刻なコロナの影響が出ていることを記載すると良い
→「事業再構築指針の手引き」に分かりやすく記載があり、自社の取り組みがどの類型に該当するのか、既存事業と具体的に何が異なるのかをしっかりと記載する必要があります。
→感染症対策など、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した事業になっているか
→既存事業がコロナ禍や物価高騰、世界情勢でどのような影響を受けているか/具体的な影響を数字で示せるか
上記はいずれも、公募要領における「事業計画作成における注意事項」「審査項目」(第10回公募要領においてはp42以降に記載)に記載されている項目です。改善点はあくまでも例であり、実施する事業によって様々な切り口が考えられます。
「事業再構築に向けた事業計画書作成ガイドブック」の改定も6月16日付で行われており、類似の事業で申請された場合の採択・不採択の分かれ目や、採択された案件の取り組み内容などについて解説されています。不採択となった理由について、ガイドブックを参考に改善ポイントを探すのも採択への近道です。
あと少しですが、改善ポイントを探って採択を目指しましょう。 -
「事業再構築補助金」(第9回)の採択結果が発表されました。
弊社では、53件採択されました。
採択されました企業様、おめでとうございます。
第9回公募では、設備投資額19億3,310万円、補助金採択額13億361万円でした。
事業再構築補助金(第10回)の申請受付は終了しましたが、第11回の申請受付は現在行っております。
この設備は申請可能か・申請が初めてであるため、どういった支援を行っているのか聞きたい等、お気軽にお問い合わせください。
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こんにちは、フラッグシップ経営の㮈本です。
今週の週末ごろに第9回の事業再構築補助金の発表があるかもしれませんね。
6月に入ってからは、毎日18時ごろになると事業再構築補助金の専用HPサイトを確認することがルーティンになってきています。
毎日確認していると、新しく更新された情報なども目を通すことになりますが、6月12日(月)に公募要領が改訂されていました。
※サプライチェーン枠は6月13日(火)に改訂されています。
内容としては、賃上げが必要となる申請枠の事業者様に提出が求められていた、賃金台帳の提出が不要となった点です。(最低賃金枠や大規模賃金引上促進枠では必要となります)
こちらの資料を準備いただくのに、苦労された事業者様も多くいらっしゃったのではないかと思います。
新たに改訂された公募要領には、最低賃金枠や大規模賃金引上促進枠での申請以外は、賃金台帳の提出を求められることがないので、これらの枠を申請せずに違う枠で申請される事業者様は、準備する資料が少し楽になるかもしれません。
添付書類が少なくなり、楽になるところもありますがTwitter界隈で話題になっているのが、給与支給総額についてです。
事業再構築補助金の申請にあたっては、申請枠により基準年度を元に給与支給総額を年率平均2%増加することが求められます。
年率2%の増加に関しては、数値計画を作成し計画に基づいて賃金を増加させていくのですが、給与支給総額についての考え方が分かりづらく混乱が生じています。
事業再構築補助金と似た補助金で、弊社でも多くの事業者様をご支援している、ものづくり補助金での給与支給総額の概念は、役員報酬も含めた会社が給料を払うすべての人が対象となっています。
しかし、事業再構築補助金の給与支給総額の概念が、添付書類として提出する法人事業概況説明書の控えに記載のある人件費を基準として考えるものとなっています。
こちらの資料は、事業者様を担当されている税理士の方が作成されるため、役員報酬を省いた従業員の賃金分しか金額として記載されていないケースや販管費や労務費の合計と人件費が一致しない場合も考えられます。
仮に役員報酬を入れていない金額が記載されている場合は、給与支給総額に役員報酬は認められないこととなります。
申請段階では、まだ問題ないと思いますが採択後の確認を実施する際に、どのように考えられるのかが不明なため、Twitterではあらゆる情報が飛び交っています。
現段階においては、公募要領を確認しても法人事業概況説明書の控えに記載されている人件費の金額を給与支給総額として判断すると記載が残ったままですので、制度にしたがって申請を進めるほかないですが、数日後に内容が改訂される可能性も考えられます。
この数日は、事業再構築補助金の専用HPをこまめにチェックして状況を整理していきたいですね。
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こんにちは。フラッグシップ経営の杉原です。
当社がご支援しているものづくり補助金、事業再構築補助金に共通して、各種手引きや公募要領に記載している「採択」の文言の表現に変更が加えられています。
変更後の表現は「〝補助金交付候補〟の採択」です。このような文言に変更となった背景には、「採択発表にて『採択』となっていれば、申請した金額を丸々そのままもらえることが確定した」と思われる方が多いことが要因とされています。
――ものづくり補助金総合サイトトップページより抜粋
補助金制度の「採択」とは、提出された事業計画内容を承認したという意味合いであり、あくまで〝補助金をもらえる権利を獲得した状態〟に過ぎません。
申請した投資内容(機械装置費用や建物費、広告費など各種補助対象経費)とその金額についての精査は採択後の次段階の交付申請で行われ、審査を経てようやく補助金交付が決定(交付決定)されます。補助対象外経費が申請内容に計上されていても、応募時には内容が精査されないため、交付申請の段階になって初めて除外対象の指摘を受けることになります。これにより、応募申請時よりもらえる補助金の金額が下がるケースが発生するのです。
補助金交付候補者の採択結果は、提出いただいた事業計画に記載のある補助対象経費の全額に対して、補助金の交付を保証するものではありません。補助金交付候補者の採択後に「補助金交付申請」をいただき、その内容を改めて事務局で精査し、必要に応じて事業者にご照会・ご連絡等を行ったうえで交付額を決定し、通知いたします。その結果、補助対象外経費が含まれていた場合等は、交付決定額が減額となります。
――ものづくり補助金公募要領15次締切分 2ページ目より抜粋
補助金交付候補者の採択結果は、申請いただいた事業計画に記載のある金額の全額に対して、補助金の交付決定を保証するものではありません。補助金交付候補者の採択後に「補助金交付申請」をしていただき、その経費等の内容を事務局で補助対象経費として適切なものであるかどうかの精査を行います。必要に応じて、事業者に照会・連絡等を行った上で、補助金交付額を決定し、通知いたします。精査の結果次第では、交付決定額が、応募申請時に計上している補助金申請額から減額となる場合もあります。なお、交付決定額は、補助金交付候補者の採択時点の補助金申請額を上回ることはできませんのでご注意ください。
――事業再構築補助金公募要領第10回分 4ページ目より抜粋
ここが今回、「採択」が「補助金交付候補の採択」と表現を改められた理由ではないかと思われます。事務局の表明を見る限り、「採択決定されたのになぜ後から投資内容にNGが出るのか」といった問い合わせが相次いでいたのではないでしょうか。
当社のご支援では、補助対象外経費となる可能性のあるものは応募申請前に除外するようアドバイスしております。よくご指摘するケースは、目的外使用になりえるパソコンやエアコンなど、汎用性の高いものや、見積の内訳に含まれる「雑費」など詳細が確認できない経費などです。
補助金制度は、公募要領や補助事業の手引きなど公開されている資料にはよく目を通し、内容を理解した上で活用することが大切です。
公募要領は公開後も細かな訂正が入ることもありますので、応募申請前には常に最新版を参考するようにしましょう。